バレット食道・バレット食道(腺)がん|【公式】東京下町おなか内視鏡クリニック 葛飾金町院|金町駅の苦痛の少ない胃カメラ・大腸カメラ、消化器内科、肛門内科、内科

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バレット食道・バレット食道(腺)がん

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バレット食道

バレット食道

バレット食道は、逆流性食道炎が慢性的に続くことで、食道の細胞が胃に近いタイプの細胞に置き換わった状態を指します。通常、食道内に胃酸は存在しませんが、胃酸が繰り返し逆流する状態が続くと、体は食道を胃酸から守るために反応性に細胞を置き換えます。このようにして環境に適応する変化は、一見よいことに思えるかもしれませんが、置き換わった細胞は不安定であり、「バレット食道がん」と呼ばれる食道がんへのリスクを高めます。

バレット食道になりやすい方

バレット食道は逆流性食道炎の延長線上にある状態です。よって、バレット食道になりやすい人の特徴は、逆流性食道炎の背景にある生活習慣や食習慣と同様と言えます。中でもバレット食道のがん化のリスクとして特に関連が深いのは、肥満と喫煙です。

バレット食道の症状

バレット食道自体に特有の症状はありませんが、逆流性食道炎が慢性化した状態であるため、胸焼けや呑酸(酸っぱいものが逆流してくる感覚)の症状が見られることがあります。また、ゲップが多いこともバレット食道の患者によく見られる症状の一つです。

バレット食道の検査・診断

バレット食道の検査と診断は、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)によって行われます。バレット食道の診断基準は複数存在し、国や施設によって異なりますが、当院では国際的標準化を目指して作成された「プラハ分類」を用いて診断しています。バレット食道の長さは発がんリスクとも密接に関連しており、バレット食道化した粘膜の長さが2倍になると、発がんリスクは約1.7〜2.9倍に増加するとされています。バレット食道の粘膜長が3cm未満の場合はSSBE(ショート・バレット)、3cm以上の場合はLSBE(ロング・バレット)と呼び、LSBEの場合はより密な経過観察が望まれます。

バレット食道の治療法

残念ながら現在、バレット食道に対する保険適用の治療法は存在しません。これは、バレット食道が不可逆的な細胞変化を伴うためです。一般的には、さらなる状態の悪化を防ぐために、逆流性食道炎と同様の生活習慣の指導が行われます。
保険適用外の治療法としては、バレット食道の粘膜部分を内視鏡的に焼き潰すか、切り取ることで、正常な細胞の再生を促す治療法がありますが、一般的ではありません。

バレット食道についてよくある質問

逆流性食道炎とバレット食道との違いはなんですか?
逆流性食道炎は、一時的に炎症を引き起こした状態で、適切な治療により根本的に改善することが可能です。一方、バレット食道は逆流性食道炎が長期にわたって続くことによって生じる不可逆性の細胞変化であり、生活習慣の是正や薬物療法では根治させることができません。
バレット食道は男性に多いって本当ですか?
バレット食道は男女ともに見られますが、バレット食道がんへ進行しやすいのは圧倒的に男性です。バレット食道がんの男女比は9:1で男性に偏っています。
バレット食道は自然に治りますか?
いいえ、バレット食道は自然には治らず、薬物治療でも根治させることはできません。不可逆的な細胞変化が特徴であり、1年に1回、胃カメラでの経過観察を継続することが最も重要です。
バレット食道になったら食道がんになりやすいですか?
はい、バレット食道はがんの発生母地となります。LSBE(ロングバレット)では年間1.2%程度のがん化率が報告されています。ただし、バレット食道の長さが1cm未満のUSSBE(ウルトラ・ショート・バレット)は健常者の3割程度に見られるとされますが、USSBEのがん化率は年間0.007%程度と非常に低く、過度に心配する必要はありません。
バレット食道の食事は注意することがありますか?
食事内容にも注意が必要ですが、最も重要なのは適正な体重管理です。BMI22程度を目標にして減量しましょう。

バレット食道(腺)がん

バレット食道を背景として、食道胃接合部に生じた腺がんをバレット食道がんと呼びます。
日本においては、食道がんは扁平上皮がんの割合が高く、バレット食道がんは稀とされてきました。しかし近年ではバレット食道がんの頻度が徐々に増加し、6~7%ほどとされています。

バレット食道がんの検査

胃カメラ検査にて診断が可能です。しかしバレット食道に生じるがんは、他の部位と比べて診断が難しいことが知られています。高性能の内視鏡装置を用いて、NBIなどの画像強調を併用することで、診断率が上昇するともいわれています。

バレット食道がんの治療

早期のバレット食道がんであれば、内視鏡による切除で治療が可能です。進行がんになると、内視鏡による切除は行うことが出来ず、進行度に応じて手術や化学療法(抗がん剤)がメインの治療となります。早期の病変は、症状が現れないため、バレット食道を指摘された方は定期的な胃カメラ検査をお勧めします。

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